岡本太郎展に行って来ました。
「芸術は爆発だ」で有名ですが、確かに爆発していた…
思わず、岡本太郎の自伝を買ってしまいました。
うまくつくろうとか、何かを意識してつくられたのが芸術というより、
真に純粋な生きがいを持って生きる人間の姿そのものが芸術!
という考え方が熱弁されていました。
そんな激アツな思想に触れ、僕は「つるつるのイエスさま像」を思い出しました。
日本の中世を生きたクリスチャンたちを研究している知人に、写真を見せてもらったもので、
いわゆる「隠れキリシタン」と呼ばれる人たちが隠し持っていた、小さなイエスさま像です。
その写真を見せてもらったのは10年前ですが、今でもはっきりと覚えている、
お世辞にも見栄えがするとは言えない、その辺に転がっているような、黒い石でできたイエスさま像。
いつも肌身離さず、それを握ってお祈りをしていたのか、つるつるで丸くなっていました。
どんな思いでその像を懐に入れていたのか、どんな辛いことがあったのか、どんなことをお祈りしていたのか。
会ったこともないその人の情景が目に浮かぶ感じがしました。
キリスト教禁令、将軍の命令が絶対の江戸時代、
イエスさま像を隠し持っていることがわかったりしたら即、殺される訳ですから、
もちろん人に見せるために意識したり、うまくつくろうとしたものではなく、
その人の生きる拠り所、真に純粋な生きがい、
そういう本質的なことが形になったものだということは、容易に想像できます。
丸くつるつるになったその形が、あまりにも美しかったです。
たぶん、その人の心もつるつるすべすべで、丸っこかったんだろうなあと思います。
それでいて、石のように堅い。
そんなその人の生き方こそ芸術で、
現代に神様を信じて生きる僕にも衝撃を与える、まさに爆発であります。
人生、爆発したいです。
名古屋 主の栄光教会 ジンジャー